2006-01-01から1年間の記事一覧

指先確認

三日も過ぎれば、日付/事柄の順列を前後して記憶していようが、支障ない気がしてくる。 そうではあっても、19日のこと。 微妙に景色が記憶と異なる久々の商店街を抜け、ROBA ROBA cafe、“JOURNEY”maggie and tattaka展。 tattakaこと高橋さんの、自在とする…

黄断

アメフラシが雨を降らすのだとて、海の底にあっては、雨滴の処在もつかめまい。 9日。 細々と煩わされることに調子悪く。 師走の雨だろ。 あれこれ取り零しながら進める足。 路面に標もなく、塗装中のビルを5階に上がる。 PRISMIC GALLERY、中村竜治 展。 …

バラを作る

紙の断ち切れた先が奈落ではない。 その縁の断面、毛羽の感触が、別の場所へと繋ぐ。 24日青山。 clementsalon workshop、sai“surroundins”展。 羽田野さんに薦められた空間は、美容院の一角に設けられたギャラリー・スペース。 坊主頭の僕は、知らずかしこ…

ネクスト・フェイズ

昨日。 製本家の羽田野麻吏さんとその作品に会いに、吉祥寺 PARADA“手のなかの他處”展。 駅から商店街抜けてポツリポツリと踏む足に、辿り着いたスペースが応えてくれる。 カフェ奥にある展示空間が、本来地下にあったのを並べて配したみたい。 降りて入るか…

ドロップ/ドロップス

18日。 内部を取り払った教会のような佇まい、GALLERY HIRAWATA。 作家の眼に特別な空間と映るからか、いずれもがスペース目一杯の展示。 足を運ぶ度に圧倒される…今回にしてもがまた。 阿部佳明“愚者の舟”。 タイトルを借りたボッシュ作品の模写を導入に、…

会食砦

昨日の夕食、両親と出掛ける豚基地かつも。 横丁奥の梁柱剥き出しの店内で、アポロ2号/4号と称する鍋が出るのだから…フフ。 基地…なるほど、アジトめいてる。 ぐい呑みを引っ繰り返したかの縦長の鍋蓋取れば、湯気と共に蒸された豚肉、もやし、キャベツ、…

影踏み

16日。 人身事故のため、乱れるダイヤ。 ‘快速’とありながら、じりじりとしか進まない電車。 何者かに襟首を…いや、車両ごと掴まれているようだ。 スローダウン…呪い?鈍い。 阿佐ヶ谷にて、communediscのaenさんと打ち合わせ。 場所を西瓜糖としたのは、展…

収穫祭

11日。 出鼻挫く強い雨に、予定端折って。 翌日の手土産の用意に、学芸大の洋菓子店。 さすがの老舗からか、広いフロアに引っ切りなしの人足。 注文・会計に待ちながらも、皆表情が曇らないのは甘味の力か。 駅前の書店で漫画家 田中六大主宰のミニコミを見…

リモデル

昨日は、展示の事後処理に千空間。 やはりと落ち着く空間で、仕事早々に切り上げ、話し込むことしばし。 開催中の中村明子 展、内田百輭世界のミニチュアみたい。 そんな連想も、新たな話題を伴ってくる。 帰り際に、非常に印象的な作品の作家に紹介され、ま…

ブリキの拳銃

昨日も、まずは帯留制作に備えて、人と会う。 きっぷの良い当たりを前に、始終リードしてもらっていたようで。 先行き如何は措いても、話が出来たことで満足だったかも。 溜池山王に居るのだからと、覘くArt Space by Fuji Xerox。 “新収蔵品からの展示”を最…

フレイマー・アンフレイマー

ここのところは、出先で喋るとなると、‘フレーム’について水を向けている。 それが、その都度話しながら考えを進めているものだから、きっと切れぎれに断片をばら撒くばかり。 拾い繕わされる相手には、苦労掛けていることかと。 26日、クマリネさんお薦めの…

筆跡/等高線

探している数枚がために、機会ある毎に専門店、コーナー仕切りに分け入る、ブラックメタル。 今日にしてようやっと1枚見出すも、バーゲン箱中に。 一向に見付からない他のものにしても、既にタイミングは逃がしているんだろうな。 DEAD REPTILE SHRINE、URF…

楽日

昨日は自らの言に従って、啓祐堂に寄るが道筋。 開催中の羽田野麻吏さんのルリユール展。 ルリユールとは、本の解体・再構築とも解したのだが、どうだろう。 切り出された鉱石であるかのように、表紙が光を帯びている。 ならば、本文もまた世界の断片か…との…

「植物文様」デュオ・コンサート

昨日触れた、原美術館での藤枝さんの楽曲コンサート。 この日、千空間からピアノと幾つかの作品が移植され、“植物文様”展の掉尾を飾るとも採れるイベント。 いや、僕にはまさに楽日です。 僅かばかりの機会を多くの誰かと過ごすことが出来ればと、ここに改め…

「植物文様」展仕舞い

‘予定’は立てられたことでシュミレーションとはいえ履行が済んでしまい、もうそれ以上にはなぞることなど出来ないんだろう。 出掛ける前に組んだ予定を、帰りにはめちゃめちゃに上書きしていたことに気付き、唖然とするぐらいだから。 昨日が“植物文様”展 最…

象の背、亀の背

ここのところ‘差異’についてばかり話している気がする。 僕の興味がずっとそこを向いているのだから、当然ではあるけれど。 昨日は、友人に依頼した作品撮影。 ながらも、ギャラリーに向かう前に覗くは中古盤屋。 知人とも遭遇する店内で見つけたのは、なぜ…

哀れ景色は塵芥

オーバーヒートか、身体動かず。 午後過ぎの起床にも拘らず、未だ眠い。 一昨日の実演組のリハ終了時から、公演当日の開場まで、会場床にチョークで線を描いていた。 BGM持参で独りともなれば、自宅での作業と変わらぬものとのつもりが。 “サイレンシティ…

一夜祭

9月27日。 紙の買出しに駅へ。 雨に泣かれて自転車使えず、バス移動。 が、みるみる陽が射し晴れ渡り、帰りには用心も無駄に。 久々に見る車窓からの風景は、すでに何度も改訂を重ねているようで、記憶との比較を強いられる。 9月29日。 夕からの予定前に、…

塑像

往きの電車での親子。 図鑑の中から飼いたい鑑賞魚を選び出し、指し示す娘。 ‘自分が不快なものを眼前に突き出されたらどう思う’と、応える母。 魚嫌い? 喋っていた。 gift lab、drop around、千空間と、向かう先々で。 場所、学習、技術、指向性、一般、プ…

今日は何の日?

泣きべそかいていながら、恐怖ばかりを漁っている。 赤いのがいいだの、青いのがいいだの、ミドリが一等いちばん欲しいだの。 選んだところで懐寂しく買えるわけもなく。 猫を相手に愚痴こぼし、仕舞いにゃ苛めて逃げられる。 それで、頼まれたお使いはどう…

同窓連

昨日、Gallery HIRAWATA、吉田有紀 展。 光が球体に纏わる現象として、物質感を持って描かれている。 距離を得て見なければ失われる物質感。 注意がそこへと向かうというのは、なにより、空間に呼応するような巨大な画面が羨ましいからか。 身近なところから…

サイレンシティ

筆を落としたのだか、転がしたのだか、雲が様々に濃淡つける季節。 空と木々の稜線に見呆けていて、‘人さらいの森’に踏み入る。 伝え聞くところによれば、不意に振り返ると連れの姿が消える…とかなんだとか。 互いが相手を見失うのだから、なんのことはない…

うつろいのさま 序

会場設営を後日再構成して記す。 って、何を作り得ようというのだか。 9月11日。 午前から始める作業は砂を集めるかのごとく、散り散りは一つところに定まらず。 遅くになってようやっと、塵山の頂に着地点発見。 昼に食したのは、赤/黄/黒/白から2色を選…

ドクトル・ベクトル

9月5日。 木部与巴仁さん、上村美保子さん、JIGENさん、大熊亘さんとのイベントに向けてのリハーサル。 2つの声、2人の奏者、2つの視点。 実際の会場で編まれたラフは、完成にはまだでも、蛇行するレールのような姿を見せている。 えっ、パフォーマーで…

「植物文様」展 うつろいのさま

秋のとば口に、暑気が居座っている。 その気候もあってかの居眠りに、どれほどの時を費やしたか。 覚め切っていないのか、暑過ぎるのかやらで、時間の感覚がつかめない。 唐突に‘ジッ’と鳴る音と共に現れ、消えるものの正体がつかめない。 いやいや、録画で…

屈折路

昨日、京橋。 以前に多摩川のart & river bankで眼にした写真作品の印象が残っている、古賀亜希子。 巷房での"ジュスティーヌ"展。 やはりここでも、禍々しい空気が写し込まれている。 不思議な視点。 それが未知への恐れとしてではなく、自らがある場所から…

THE GALACTIC SYMPOSIUM "YMCA"

下手も才の内。 当初のプランを差し置いて、拙さゆえに自律していく演奏が、独自の音像を切り拓いていく。 (奏者自身も含めて?)誰の予期も覆せば、琴線に響くことがあっても不思議はないでしょう。 では質問。 お手本あってこその演奏なら? どこぞの素人に…

蝉狩り

昼に買物に出た際、見掛けた蝉捕り。 高校生と思しき男子が、大きな捕虫網いっぱいに蝉を捕り溜めている。 あれほどの量を必要とするとなると…さて、何に使うのやら。

ウラジミール・ナボコフ“青白い炎”

ここのところ本を読む時間がなく…と言うより、読み始めるとすぐに寝てしまい…ようやっと読了。 “青白い炎”と題する長編詩とその注釈という珍奇な構成に、栞2枚用意して行きつ戻りつ。 そればかりか、僅かな時間にも読み進めればと、常に持ち歩いていたせい…

植物文様仕度

9月16日から代々木 千空間にて、作曲家 藤枝守さん、陶芸家 兼藤忍さんとのコラボレーション展。 昨日はこれに向けて、サウンド・インスタレーションに用いる音源録音に立ち会う。 展示会場ともなるギャラリーにピアノが持ち込まれ、奏者の手によって藤枝さ…