2016-01-01から1年間の記事一覧

個展案内

僕がロゴを作成させてもらった『Art & Space ここから』。 この出来たての空間で、日々連ねる筆致の堆積を披露します。 - 原子や素粒子を肉眼で見た者などいないのだから、それを「線」に掏り替えたところで構わないだろう。 世界は線から出来ている。 その…

個展案内

スイッチを入れると起動する。 その瞬時の反応が、スイッチという端緒が起動という帰結へと、確かに伝わっている/繋がっている証のように覚える。 けれど、こんな具合のことはないか。 直線上にあって互いに応えているように見える二者が、実は関連のない別…

展示案内

読み手が干渉すること叶わない伝聞は、報告書だろうと旅行記だろうと、並べて夢や幻覚との境が見出し難い。 それであってまた、夢や幻覚に同じく重要事を見出すことも出来る。 大事なのは現実に起こったかどうかなのではない。 確認し得ることで起こったこと…

堀江敏幸 - 燃焼のための習作(講談社)

嵐に事務所での一時停止を余儀なくされた探偵、助手、依頼人が、それぞれの記憶を語り交す。 いわゆる枠物語にも思えるのだけれど、話は入れ子状には纏まらない。 依頼人とは言ったが、いや未だ依頼を迷っている人物…それだから事実であるか否かは重要でなく…

NAUX – Light, Traps And Exploding Wires(LP Noise New York ‘82)米

ここのところ耳に入ってくるパンクに関する話題に触発されてか、今日レコード棚から引き出して聴いているのはこれ。 Richard Hell & The VoidoidsでRobert Quineと双頭ギターリスト務めたNaux(Ivan Julian)のソロアルバム。 切っ先鋭い音感はそのままに、け…

Domenico De Clario – Shaker Road: Quit Existing(CD Nonplace '02)独

目隠ししてのピアノ演奏と聞いて、ある境遇にある人やその状況を知る人は不謹慎と眉ひそめるかもしれないが、ここで意図されているのは内面世界への潜行だと思われる。 現にライナーにはチャクラ云々とまで書かれているし、精神世界へと意識駆るように湖畔の…

SUSO SAIZ – Confidencias(3×cass Grabaciones Accidentales '86)スペイン

ここ数年もりもり盛り上がる再評価に、気付けばCD作すら入手困難になっているスペインのギター奏者SUSO SAIZ。 しかし、慌てて手を伸ばして掴めたのが凝りに凝った意匠の一品だったのだから、世の中分からない。 写真添付された布装箱、カセットテープ3本の…

サーデク・ヘダーヤト – 盲目の梟(白水社)

Alain Virmaux、Odette Virmauxによって著された『シュルレアリスム人名辞典』にその名が挙がっていることを知って興味持ったイランの作家、サーデク・ヘダーヤト。 短編集『盲目の梟』読了。 いずれの作品もが不幸の顛末…とびっきりの奇想がある訳でも劇的…