2014-01-01から1年間の記事一覧

高野文子 - ドミトリーともきんす(中央公論新社)

高校の頃に初めて手に取った著作から今読み終えた単行本まで、作品毎に驚かされ続けている漫画家が他にいるかな。 ちょっと思い浮かばない。 理論に止まらず科学の外にまでエコー響かせている科学者…朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹の著作をテ…

Outer Space event

With my work, I participate the Outer Space event at Extrapool, the Netherlands on November 22. http://www.extrapool.nl/blog/777-za-22-november-outer-space

フアン・ルルフォ - ペドロ・パラモ(岩波文庫)

物語の始まりこそ、顔も知らぬ父親をコマラという土地に訪ねる男の視点で告げられるが、 瞬き毎に語り手が変わり、時間の前後をもスキップする。 読んでいると…この目で見ていながら「わたし」ではない者として行動している感覚、思うように動けず、物事は進…

選曲

フクモリの店内BGMを選曲しました。 馬喰町店、神田万世橋店、イズマイで掛かっているそうです。 喫茶、食事の折、気付けばテーブルの上に常にあった、調味料、トレイ、ナプキンスタンド…のように響きがあれば幸い。 遊具を選び、植栽を決める、卓上の公園建…

IL GRANDE SILENZIO's 7"

IL GRANDE SILENZIO's new 7" arrived from Meeuw Muzak. IL GRANDE SILENZIO is duo with Minoru Sato on self-build instrument and me on banjo. http://www.meeuwmuzak.net/MM044.html

森泉岳士 - 夜よる傍に(エンターブレイン)

読書に限った事ではないだろうけれど、偶々次に手にしたものへと内容がリンクしていくことがあるから面白い。 先に読み終えたユンガー『砂時計の書』での理想の時間が、今繰る頁の中で、主人公二人が各々違うタイミングを計りながらも支え合う夜明けに解けて…

エルンスト・ユンガー - 砂時計の書(人文書院)

ここのところ、制作で空になった器に新たに注ぐように本を読んでいる。 著者の趣味である砂時計のコレクションの延長に拾い集められた古今東西時計を巡る逸話から、世界の骨格となった時間の姿が編まれる一冊。 身近なところを取っ掛かりにした軽やかな筆致…

個展案内

『銀河鉄道の夜』の挿絵だろうか。 現実味のない土地の測量に従事する人々が描かれている。 どこに至る距離を測っているのか、彼らは。 少なくとも頁幅での長さではあるまい。 紙の上には嵩の現れることのない、深度、奥行き、 入口。 * 代々木八幡での仕舞…

個展案内

exit/enter 世界の有り様が、僕の外形を象り、感覚の志向するところを示す。 また、僕の視線の先で、世界の事象が生起し、記憶される。 延ばした手の先に生じる世界は、僕の中にのみ散る認識の火花。 閉じ籠ることで解き放たれ、放つことで閉じ込められる。 …

演奏案内

春に煙る空に黙して浮かぶ機影を目で追っていると、 轟々とエンジン音が湧き起る。 情景に番いでありながら、遅れて鳴る音が時折ある。 それが速度に絡む話しだとは承知していても、 呑気なことだと覚えてしまう。 さて、僕らが爪弾く景色に応えて音はどのタ…

R・カイヨワ - カイヨワ幻想物語集 ポンス・ピラトほか(景文館書店)

読むことで憑くかに思考に駆られたけれど、その印象が口に昇るまでに数ヶ月。 掌編挟んで置かれた、それぞれノアの箱舟、キリストの磔刑に材を採った2篇の強烈さに眩んだか。 歴史、言い伝えられてきた事象を既定の点として、経緯で結ぶことに齟齬を覚えた…

迎春

happy new year!!!