ネクスト・フェイズ

linedrawing2006-11-23

昨日。
製本家の羽田野麻吏さんとその作品に会いに、吉祥寺 PARADA“手のなかの他處”展。
駅から商店街抜けてポツリポツリと踏む足に、辿り着いたスペースが応えてくれる。
カフェ奥にある展示空間が、本来地下にあったのを並べて配したみたい。
降りて入るかの、秘密めいた書斎?
壁に掲げられた各作家作品は、主があるかの嗜好で結ばれている。
言葉を収めた箱…側から中身を想うのか/中身から側を想うのか…作品に同じく、感覚に触れる人柄。
羽田野さん、こちらが気後れするほど、素敵な人です。
相談・目論見含めて、あれよあれよと時間は過ぎ。
展示・空間・オーナー・他作家…印象は食したバナナ・ケーキへと纏めて出る…おっとりと暖かく。


渋谷O-nestでの“WARSZAWA DREAM vol.2”。
会場に、よく見る顔、しばらく振りの顔、いつぞやの顔。
誰かが音頭取ったわけでもなく、音に集った面々。
当たり前のことではあっても、この感じは久々。
ピアノを得物にステップ踏むは、SSaya
ふいに和なフレーズが出ると、親近にドキリとする。
会場を呑み込んでいく、成田宗弘のギター。
時折は呟きにまで緩めながら、更なる爆音/奔流へと昇っていく。
トリに現れるはJAMES BLACKSHAW
12弦に触れた途端、空気が変わる。
フィンガー・ピッキングはライン/旋律へと一気に綻びる…いや、綻びるという表現では賄えないほど端正な響き。
いつまでも鳴っていて欲しいと思う…会場表の通り、帰りの列車、駅から駆る自転車…ラインと呼べるものはどこにでもあるのだから。


折込に、青山真治が撮った、間章を巡るドキュメント映画のチラシ。
以前、ある場所に文章を書くことになり、恥ずかしながら、参考までにと間章の著作は手に取ったことがある。
その時覚えた、嫌悪感と、難解/傲慢と思われようが個から言葉を発すべき…という警句めいたものは、今もボンヤリ残っている。


予兆めいた一日。