TETSU INOUE+TAYLOR DEUPREE "Active/Freeze"

linedrawing2007-01-30

羽田野さんとタルコフスキーの映画“ストーカー”の話題になり、思い出したアルバム。


微妙にずれたそれぞれのフィールドで活躍中の2者、2000年のコラボレーション。
そうは言っても、聴き得た両者の他音源にここでの感覚を覚えたことはなかったのだから、僕にとってクレジットに意味はない。
たまたま出食わした1枚の盤があるばかり。


窓際に欠片を並べていくように、立ち現れる接触不良音/物音。
‘ものおと’らしく慎ましやかにポツリポツリ鳴るも、いつしか熱を帯びるのか、微かにメロディらしきものが過ぎる。
疎らではあるも、そのいくつかの素晴らしい瞬間があることで、そこで過ごす時間の印象は決定付けられる。
食卓で眼にした小さな不思議が、営みに意味を与えるかのように。


(12k1009)