好奇針

linedrawing2007-05-16

13日。
さして距離もなかったはずと、1つ先の鎌倉駅で降りて、目的地のある北鎌倉までぶらぶら歩いて戻ることにする。
日曜の観光地の賑わい…一歩脇道に逸れれば疎らになる、それまでの。
この頃でも、ウグイスの声が散々に聞こえる。
向かうは葉祥明美術館、平野剛ライブ。


カテゴライズの外で鳴るから、各人の耳の前でないと座りが悪い平野さんの音楽。
地平線に特徴される、ぐるり囲む作品の鎮静効果は手強いし。
‘ピアノ演奏’をしっくりと呑む空間に却って違和を覚えるも、旋律が零れ始めれば夢中で拾わざるを得ない。
低音の響きが楽器内に留まって唸り続ける…館所有のピアノの個性も手伝って、空気をゆったり回す。
穿たれていく風穴の開閉が、鍵盤の浮沈。


終って、平野さん一家と御一緒させてもらってのお茶。
好奇心を当てにしたイベントも、頼りにした客も見ない…との話。
赤ん坊の視線を追えば、思うところは益々に。