雪は降る日を選ばない

linedrawing2008-01-29

景色にどこか焦がれながら、実際に雪に降られるのは危ぶむちぐはぐ。
なんのことはない、天気予報は外れて保ちそうな空。
予定通りに出掛ける21日。
年末に目を付けていたNAUXのアルバム入手に、吉祥寺の中古盤店を周って。
モノクロの明暗の中にフェンスのみが写るジャケットに惹かれて調べてみたところ、RICHARD HELLのバックでギターを弾いていた人のよう。
とはいってもパンクではない(パンクだ)。
奇妙に捩れたD.I.Y.ソング。
Shimmy Disc以前にKRAMERがやっていたレーベルからだったこともヒントに。
この取り合わせ、要はジャンルの下で音を作ったりはしていないということ。
発表してから仕分けの勝手に任せる。
傍に置けば、始めからレッテルまできれいにパッケージングされている音楽は比較を免れまい。


年明けて偶然から知った、ニュージーランドPUMICEの来日公演。
作品愛聴していたところのことに、驚き慌て予定に入れるは高円寺 円盤
着いた扉の向こうで、もうから演奏が聞こえる。
開場/開演時間を勘違いしたかと焦るも、リハーサル。
単にテイク違いとしか聴こえない音に、開演前にして呑まれる。
追って他出演者のリハーサルもあり(公開で)、押して20時スタート。
じゃんけんで決めたという演奏順のトップバッターは、中尾勘二古池寿浩デュオ。
2本のトロンボーンがスタンダードなメロディを伴って交わす法螺話。
飄々としながら、暖かいものを残していく。
すっかり解れた空気の中、目当てのPUMICEと続くのだから堪らない。
予想以上にロックな疾走。
朴訥としたトラッドがニール・ヤングの指揮で鳴るかのよう。
それが、クレージーホースの役まで独りで担っているのだから。
中高生のギター小僧ならずとも忌諱するだろうスモールスケールのギターをアンプリファイ、声までも歪ませて。
カセットプレーヤー×2に、バスドラのみならずスネアまで足で叩き出す。
機知がガラクタの中から人懐っこく微笑む。
芯にあるのは唄心か。
最後に登場の舟山一久が、打ち込みの低音にギター音喰われて何を演りたかったのか判断付かなかったのはさて置き…会場に久々に会う顔も多く、またとない時間。
満ち足りて、思い巡らすだけであっという間の帰路。


24日は千駄ヶ谷、延期したイベントの開催までの軌道整備といったところの打ち合わせ。
複線を単線へと繋いでいくターミナルポイント。
別軌道からの乗り入れまで上手く行けば、更にしめたもの。


例によって出れば回るレコード屋、廉価箱に収穫多く。
家に帰って早速に試せば、かつて雑誌で目にして気になっていたものは耳に引っ掛からず、勘のみで拾ったものが胸に落ちる。
自分用のライブラリーのための、終らない仕分け作業なのか。