夜が始まる

linedrawing2007-03-06

2日。
ミーティングまでの時間に周る、西荻窪
ニヒル牛2おおのももよ‘mori no kioku’展。
押入れめいたスペースの奥に、ビロードの夜が広がる。
地上には、白く儚げなぬいぐるみの動物たち。
陽を見ることのない国だろうか。
ただ、その国ごと別な場所に移したい気持ちにも駆られる。
展示空間がボックス・ギャラリーに併設されているからか、隣国の存在がかしましい。


この日の用事。
代官山gift_labにて詰めるイベント詳細は、トントンと。
告知も追って、数日中に出来るはず。


傍にいて開店日…足が向く雑貨店drop around
以前に訪れた時に同じく、場所が呼ぶものたちが納まっている。
一緒に行ったCOMMUNE DISC鈴木さんからもほら、奇遇が導き出される始末。
所在と佇まい、どちらを欠いても、空間は編み上がらないということ。


目論み云々は蕎麦屋まで。
先日買いそびれた、岸本佐知子“ねにもつタイプ”を書店で購入して帰る。


4日。
興味惹かれる上に、料金破格のオムニバス形式のダンス公演がある。
向かわずには置けない、二俣川
サンハートホールに於いての“ダンスダンスダンス”。
先鋒に登場するはユルガリ
冒頭でのラップがトラックとの分離悪かったのは勿体ないけれど、スリフトショップで手にする他人のアルバムであるかのように、どこか覗くのが躊躇われながら、開いてしまえば引き込まれる。
これは子供の食卓…乱雑に可愛い。
メッセージに足元掬われていた二番手のなんたら。
しんがりほうほう堂
小さく鳴るBGM・ほの灯りの下、辿られる響き。
日常…とは言っても、震えやホコリ、それと注意して眼にすることのないもの…を採取して、トレースするよう。
ささやかなもの・ことが、2人の身体から散らばっていく。
愛らしい所作を土産に、ほっこりと。


駅からの帰路の途中、自転車で寄るGALLERY HIRAWATA
家からのこの距離にあることを、自慢したくもなる場所。
今回も意識に跡が残る展示。
絵画ではあるのだけれど、固定したフォルムは捉えられない。
画面の前に瞬間毎が点となり、連続して動きとなる。
それは、作者から鑑賞者へと受け渡されているように思える。
視点のリレー。
恐縮にも最中であった集いに交じって、作家に‘見る’制作を明かしてもらえる。


駅のベンチで耳にした、外人2人が携帯を手にしての会話。
‘テレビ電話’。
‘でも、出来ない’。
‘出ない’。
日本語を共通語とすることもないだろうから、聞き違いだろうけれど。