坑道講堂

linedrawing2007-02-27

昨晩のこと。

時間までと書店に立ち寄れば、ジュディ・パドニッツ“空中スキップ”の邦訳が出ている。
ケニー・リンク“スペシャリストの帽子”解説で柴田元幸が触れていて気になっていたのだけれど、これも奇譚ブームの恩恵か。
並べて平積みされている、訳者・岸本佐知子のエッセイ集“ねにもつタイプ”まで手に取れば、元が必要なのかと思うほどに奇妙な魅力。
気付けばダニロ・キシュの新刊まで出ている。
これでは切りがないと、今日のところは“蟲師”8巻ばかりで我慢。


“SOUND ROOM VOL.6”。
客として訪れた時の印象のままに、やはりスーパーデラックスは広い。
ようやっとに無沙汰を詫びることが出来た伊東篤宏さんと談笑する間に、トップバッターは鳴っている。
会場はまだまだ閑散としたまま。
2番手が僕。
続く伊東さんと共に、ジャンルなど知らぬ存ぜぬの選曲。
出番の仕舞い際に、知った顔ちらほらの来場に気付く。
すでに鳴り止んだ音、僅かな言葉…自分の対応の不味さに、気分が重くなる。
その思いすらが、驕りに違いない。
10年を置いてかのKuknakeさんとの再会を喜びながら、響きでは温もらなかった会場をあとに。
ああ、この感じは、バンドをやっていた頃の演奏終わりに覚えていたものだ。
ちょっと可笑しく思いながら、帰宅の電車内で買ったばかりの漫画を開く。