コルタサル - 遊戯の終わり(岩波文庫)

linedrawing2013-02-13

フリオ・コルタサルの短編集『遊戯の終わり』読了。
あらすじだけ伝えるとありきたりの怪奇譚、変身譚とも取られかねないようにも思うが、一葉のタペストリーに収めようとするかに異なる場所、時間、意識をズルズルと一連なりに繋げてしまう語りに驚嘆させられる。
頼りにしていた感触に、結果見知らぬ景色へ連れ出される。
その上、この道筋を辿っていない者には何事も起こっていないと映るよう仕組まれているのだから質が悪い。
いやはや、やはりコルタサルは面白い!